【洒落者たちの栄光と没落の700年】 中世に突如現れた、つま先が30センチもある靴。左右非対称の紳士服。 ルネサンス期の“性器入れ袋"付きズボン。ダンディの男性用コルセット。 19世紀の葬列のごとき黒服紳士たち。彼らを支えた洗濯女やアイロンかけ女工といった女性労働の実態。 漂白剤の発明とモーブ色の世紀。レズビアニズムと男装と衣装倒錯。アヴィエイターらのスポーツ服の誕生。 ファシストの黒シャツ。モデルという職業はいつ誕生したのか? 中世の流行から現代のストリート·ファッションまで、700年にわたるファッション史を いままでほとんど書かれたことのなかった視点から400点を超えるカラー、モノクロ図版とともに通観する密度の濃い一冊。 ·ピューリタンが好んだ黒服好きは、20世紀まで続くが、これは流行服だったのか?それとも宗教服だったのか? ·イギリスにイタリアかぶれの「マカロニ」が現れたとき、フランスにはイギリスかぶれの「アングロマニ」が出現した。 ·1830年代のロマン派ダンディは、男性用コルセットを着用するほどスリムさを気にしていた。 ·紳士服が黒に平準化されるにつれ、女性には白い布を管理する能力が必要とされた。 ·ブルジョワがゴージャスに装ったとき、洗濯女やアイロンかけ女工といった産業労働者が、彼らの衣装を支えていた。 ·1870年まで子ども服は、大人服のミニチュアに過ぎなかった。 ·モデルという職業が誕生する前は、パンドラというファッション人形が流行を伝えた。 ·ブルーカラー労働者の起源を辿ったファッション史は存在しなかった! ·トランクス型水着の流行とターザンの関係。 ·モノクル(片眼鏡)は、なぜ1920年代のベルリンで流行ったのか? ·リュシアン·ヴォージェルと『ガゼット·デュ·ボン·トン』。 ·写真家セシル·ビートンと20年代英国の“ブライト·ヤング·ピープル" ·戦時下のアメリカのズートスーター·スタイルの深層にあったもの。 ·アンソニー·プライスとトミー·ナッター、70年代のロンドン·ファッション。 ·ボロルックを始めたのはヴィヴィアン·ウェストウッドではなかったのか?
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