なぜ人は10分間に3回嘘をつくのか 嘘とだましの心理学

大きな嘘から小さな嘘まで……あなた人生は嘘で満ちあふれている!! ○母親を早くに亡くし、父から疎んじられたて育ち、10代のころにはガンで苦しい闘病生活を送ったが健気に生きるアマンダに恋心を寄せ結婚を決意したゲイリーは、ある日呆気にとられるほど驚くことになる。アマンダはガンになったこともなければ、母親は健在。父親との関係も良好で両親と頻繁に行き来する中だった。では、なんのためにアマンダは嘘をついたのか? ○戸外で眠る身寄りのない牧童見習いで、ネヴァダの大自然を毎日何キロも走り回り、独学で偉大な世界文学をひもといたというアレクセイ・サンタナがアメリカの名門プリンストン大学に願書を出した。入学後陸上部のスタートなり、学業もオールAに近い成績を収めた彼だったが、思わぬところでボロが出た。プリンストン、ハーヴァード、エールの三大学陸上競技会で彼の素顔を知る人物に出会ってしまったからだ。サンタナの正体は、数年前にカリフォルニアのパロアルトで高校生を装っていた30代の元囚人、ジェイムズ・ホークだったのだ。 ○アメリカはミズーリ州の片田舎、人口1200人の町ジェラルドにFBIの捜査官がやってきた。(ビル捜査官)を名乗るその男は、大柄な体格に、きちんとした身なり、銃にバッジを携帯していた。サイレント警察無線を装備した警察車両に乗って町を巡回した。町は覚せい剤の問題を抱えていたので、ビル捜査官はおおいに歓迎される。ビル捜査官はたてつづけに荒っぽい捜査を開始。ドアを蹴って家宅捜索し、家財を押収し、容疑者に手錠をかけた。ところが、地元紙の記者がビル捜査官の身辺調査をしてみると、本名ビル・A・ジェイコブという、FBIとは無縁の職業を転々とするペテン師であることが判明した。 ○ブログが(ウェブログ)と呼ばれていた2001年当時のこと。〈リビング・カラーズ〉はケイシー・ニコール・スウェンソンという白血病と闘うティーンエイジャーが闘病生活を綴る大人気のウェブログだった。2001年5月15日、その〈リビング・ローズ〉にケイシーの訃報が載る。人びとは直接会ったことのないケイシーに深く感情移入し、彼女の死を悼んだのだ。ところが、不信を抱いたネットコミュニティの一部が真相究明に動くと……ケイシーの母親であるデビー・スウェンソンがケイシーの存在をでっちあげ、〈リビング・カラーズ〉を書き、ネット上でも電話でもケイシーを演じていたことが発覚した。 ……いったい、なぜ人はこれほどまでに嘘をつくのか? なんのために嘘をつくのか? 嘘に有害も無害もあるのか? ささいな嘘は罪ではないのか? 嘘にまつわる問いに答える、だまされる前に読む嘘の科学最前線!

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