これから山歩きを始めようという方や始めたばかりという方への必読書!中高年層の根強い山歩きブームが続く中、団塊世代の新しい趣味探しによって、山へ行く人が増加すると予想されています。反面、山に対する知識・準備不足による遭難事故も後を絶たちません。本書では、初心者を対象として、「より快適で安全な山歩き」をキーワードに、著者が長年培ってきた技術や知識・情報を提供するとともに、基本的な事項を分かりやすく紹介しています。山歩きを始めるにあたっての心構えや色々な楽しみ方からはじまり、自分に合った山行計画の立て方、必要な装備・用具の揃え方などを解説し、さらに準備運動の仕方や歩き方、マナー、危機予測とその対処法、応用的なサバイバル術などについてまとめています。巻末では、山用語ミニ辞典と題して、よく耳にする用語を簡単に紹介しています。【著者からこの本を読まれる方へ(はしがきより)】 「山はすばらしい」、「山歩きは楽しい」と、山に触れた多くの人々は、熱く語ります。なぜでしょう? 確かに、山は雄大で、美しく、清らかです。山を訪れた人々は、心をいやされ、感動を覚えさせられ、日々の生きる力さえ与えられます。 しかし、山には危険もいっぱいです。はっきりしない道や危うい地形、悪天候、危険な動物などがいつでも待ちかまえています。そして、長々とアップダウンの続く山道や直射日光、激しい風は、体力を消耗させ、疲れを加速させます。また、一瞬の気のゆるみが危機を招き、少しの準備不足が窮地をもたらします。ヒヤリ、ハットすることは、山でも決して珍しくありません。しかし、山の知識や山歩きの技術を身につけることによって、これらの危険や苦しみを大幅に軽減することができ、それによって、山歩きをはるかに安全で快適なものにもできます。必要な準備、十分な注意、そして一定の技術と体力さえあれば、山はいつでも微笑みかけ、私たちを受け入れてくれます。本書は、そのための基本的な事項を、お伝えすることを目的としています。とりわけ、「山には行きたいけれども、不安で怖い」とためらっている方々を、絶えず念頭に置いて筆を進めました。本書が、より多くの方々が山に向かうきっかけとなり、より安全でより快適な山旅を楽しむことにお役立ていただけることを心より願っています。
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