本書は,マイケル・ホワイトとほぼ同時に,ナラティヴ・アプローチの先駆となる(外在化)技法を生み出した気鋭の臨床家による,家族療法,ブリーフセラピー,そしてナラティヴへの変遷のなかにある心理療法の真髄を探ったものである。 私たちは,常に(憂うつ)だったり,(傷ついて)いることが求められる,〈こころ隆盛〉の時代にある。そういう時代にあって,真摯に,誠実に心理療法の可能性を探り,その効果を最大限に引き出し,クライエントの満足を得ることは,心理療法そのものにどっぷりと浸かりながらも,半歩はみだすスタンスが必要になる。著者はそうしたスタンスを保ちつつ,現代社会において変化し続ける心理療法の在り方を先鋭的に論じてきた。本書では,システム論や治療言語論,社会構成主義などを足がかりに,多くのケースを照らし合わせ,心理療法の可能性を模索している。 世界的にも特筆すべき着眼点を持った著者による渾身の心理療法論集。多くの読者に待望されていた一冊である。
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