本書は,統合失調症やうつ病など,慢性的で重度の精神障害への悲観的見方に対する挑戦の書である。 著者らの提唱する解決志向アプローチは,病理や限界に焦点を当てた伝統的な治療モデルとは異なり,クライアントの持つ健康な側面や能力,可能性を強調し,彼らのストレングスを引きだすことに目標を置く。そのために,個人の尊厳を大切にし,希望の種・変化の種をともに探す姿勢が不可欠であること,症状への対処に役立つ手段を見つけること,問題が起こっていない時は何が違っているかを観察すること,個人を診断名から切り離して考えること,クライアントや家族と協働し,当事者としての専門性を生かすことなどが,効果的な実践メソッドとして明解に述べられている。 生き生きとした詳細なケースからは,変化が難しいと言われる慢性の精神障害者がかくも変わりうるということが実感できるだろう。さらに,クライアントの好ましい変化を妨げている精神保健従事者側の悲観主義や無力感から抜け出す糸口と,日々の実践への活力が得られるに違いない。
精神障害への解決志向アプローチ ストレングスを引きだすリハビリテーション·メソッド EPUB, PDF, TXT, AZW3, MOBI, FB2, DjVu, Kindle电子书免费下载。