幕末、日本が欧州列強の植民地にされようとする危急存亡の時代に雄々しく立ち上がった青年群像がありました。電話やネットや鉄道や自動車のない時代、また幕藩体制の下、彼らの行動範囲は限られたものでしたが、時代の転換期には天は、有能な人材(人財)を維新にふさわしい特定の場所に集中して誕生させたのではないかと思われる節があります。長州萩という辺境の地、わずか半径500メートル内に偉大なる人々が集中して生まれています。吉田松陰の松下村塾の著名な門下生には久坂玄瑞、高杉晋作、吉田稔麿、入江九一、伊藤博文、山縣有朋、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義、野村靖、飯田俊徳、渡辺蒿蔵(天野清三郎)、松浦松洞、増野徳民、有吉熊次郎、玉木彦助らがいます。また木戸孝允も塾生ではないものの、明倫館時代の松陰に兵学の教えを受けているのです。土佐には坂本龍馬、板垣退助、岩崎弥太郎、後藤象二郎、ジョン万次郎、武市半平太、中江兆民、中岡慎太郎らが集中して生まれています。西郷隆盛、大久保利通、大山巌、東郷平八郎は鹿児島の同じ町内の出身です。また、幕府方にも勝海舟、山岡鉄舟、高橋泥舟といった名前に"舟"のつく思慮分別のある人間が三人もいます。もし長州に吉田松陰、木戸孝允なければ···土佐に坂本龍馬なければ···薩摩に西郷隆盛、大久保利通なければ···幕府に三舟なければ···時代はまったく違ったものになっていたでしょう。明治初期までは、無私の人=国の宝="仁財"が国を牽引したのですが、時代が下がると、名誉、地位、権力、金銭欲に翻弄される、小人物のリーダーが多くなって国策を間違えたようです。時代に翻弄されるのは庶民ですが、時代を変えたのも庶民であることを忘れないようにしたいものです。近代日本は、"明治維新""終戦"に続く三度目の"大試練"の時を迎えています。今こそ庶民のパワーが必要です。現代に偉大な"仁財"が生まれているはずだと確信しています。それは市井の貴方かもしれません。激動の時代を生き抜いた偉人たちの等身大の生き様に学ぶことは大いに価値のあることと思います。
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